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2009年06月26日

人工的な環境こそが、病気を蔓延させる

最近、コンビニ等でも人気のフライドチキン。

この鳥肉の元となる種鶏は、日本では約93%が輸入されており、その輸入元の米国では極めて
商業的に、まるで工業製品 m109 のように鶏を生産するシステムが作られている。

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養鶏に潜む危険:遺伝的多様性に欠け、病気で全滅の恐れ

市場主導型の養鶏では、遺伝的均一性の高い血統のニワトリが生産されており、緊急に新しい血を導入する必要があるというのだ。

短期間で大きく成長するよう品種改良された現在の商業用ニワトリは、野生のニワトリに見られる遺伝的多様性のほぼ半分を失っている。多様性が失われた結果としての個々の正確な影響は分かっていないものの、その多くはおそらく、病気への耐性に影響を及ぼすものだと思われる。

今のところ養鶏のシステムは機能している。だが、進化の時計は時を刻んでいるかもしれない。

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「新種の病気、あるいは古い病気の突然変異は常に発生している。自然は、既存の遺伝的多様性の中から新たな防御を作り出すことで、こうした新しい課題を克服している」と、パーデュー大学の動物遺伝学者Bill Muir教授は説明する。同氏は、『米国科学アカデミー紀要』(PNAS)の11月3日号で発表された研究報告の主執筆者だ。

もし養鶏業者が新たな種類のニワトリを導入しなければ、「遺伝的多様性は消え失せてしまう」と、Muir教授は述べる。

商業用の養鶏はその大部分が、白色レグホン種、ロードアイランドレッド種、コーニッシュ種という、わずか3種の品種に依存している。1羽のニワトリから200羽のヒナが生産される。

繁殖用ニワトリの数が少数に抑えられており、また孤立した場所で飼育されているため、少数の種の遺伝子が何百万という個体に即座に拡散する可能性がある。

こうした近親交配の果てしない連鎖によって、米国だけで1時間あたり100万羽、1年あたり750億個の卵を生産可能な、260億ドル規模の産業を実現してきた。これは、食肉の全消費量のほぼ半分に相当する。財務的な面からみるとこの業界は堅調だ。だが、警告の兆しは出ている。

最も困難な部分は、養鶏企業に対し、養鶏の新しい方法について納得させることだろう。新しい品種が直接導入されるのではなく、商品となる準備が整うまで別個に飼育されたとしても、これらの品種のニワトリはほぼ確実に、現在の普通のニワトリよりも成長するのに時間がかかる。現在のニワトリは、自然な生育期間のほんの何分の1かの期間で育てられ、体の大きさも消費者の好みに合うように決められている。

下記の記事にも、是非目を通して頂きたい。

食肉用ニワトリの4分の1は歩けない:調査結果

ブリストル大学のToby Knowles教授(食用動物科学)の率いるチームは、5万1000羽のブロイラーを調査した。孵化後40日の時点で、4分の1以上のブロイラーは歩行に問題があり、約3%はほとんど動くこともできなかった。なお、まったく動けない個体は定期的に群れから除かれているので、この数値には含まれていない。

ニワトリの本来の寿命は6~7年だが、食肉用には孵化後約40日程度で屠殺されるのが一般的だ。成長を速めるための集約型の繁殖方法が、こうした歩行障害を引き起こしている。50年前には、ブロイラーの成長率は1日につき25グラムだったが、飼育に工業的な手法が適用された現在のブロイラーたちは、1日に優に100グラムは体重を増加させているのだ。

「培養肉」を食卓に(1)

オランダのユトレヒト大学の食肉科学のHenk Haagsman教授と同僚たちのチームは、ブタの幹細胞から人工豚肉を作り出す研究を進めている。Haagsman教授たちは、ハンバーガーやソーセージ、ピザのトッピングに使えるひき肉状のものを数年以内に作り出したいという。

Haagsman教授の研究チームは現在、バイオリアクター内でより多くの食肉を作り出すために、最もよく増殖する幹細胞の種類を特定する作業を進めており、2009年までに具体的な成果をあげたいと考えている。オランダ政府から200万ユーロ(約270万ドル)の助成を受けたこのプロジェクトは、2005年4月に開始された。

このプロジェクトは、工業規模の細胞培養で食肉を作るという、世界規模で行なわれている研究努力の一翼を担っている。

ハワイに本社のあるTissue Genesis社でエンジニアリング担当副社長を務めるPaul Kosnik氏は、「試験管内でひき肉製品を作るのに必要な技術は、もう全部そろっている」と話す。

この培養肉、より具体的には食肉シートとは、動物の筋細胞と脂肪細胞が大きなシート上に広がるように培養されたものだそうです。。。 m109

如何ですか?

とんでもない事 Shocked をしでかしている、と感じませんか?


あまりにも人間本位で、身勝手すぎる試みであると私は感じました。


先日のエントリーにあるような環境と他生物種との共生適応とは全く異なる、人工的かつ多様性を意図的に排除した増殖・培養システムは、生物としての環境適応のシステムを完全に無視した異常な空間であり、適応力を奪われた生態群から様々な病気が発生するのは当然の理であるように想います。


このような人工的な異常環境が、ウィルス等の病原菌を異常発生させ、さらにそれらの病気に対処すべく大量の鶏卵を使ってワクチンが製造され、これまた市場に出回り金儲けの材料として使われていく。


病気と薬の“いたちごっこ”どころか、人が病気の発生する環境を作り、その病気がまた商売のネタになる、といった悪循環が現在の市場システム上に形成されているのです。


巷では健康ブームが叫ばれていますが、改めてこの『病気』の発生する構造をより深く解明していく必要性があると認識しました。


続けて、人と動物と病気、これらの関係性を追求して行きたいと想います。

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comments

衝撃的な事実ですね!!
かなりショックをうけました。

市場の為に、まさに自然の摂理に反したものがどんどん生み出されていっているということですね。
そして、幹細胞から豚肉を作り出そうとしているなんて。。。

なんかかなりヤバイことをしているように感じます。

  • さんぽ☆
  • 2009年06月27日 02:18

効率性を重視したために自然界ではありえないリスクを背負ってしまったという好例ですね。。。ただ人為淘汰は近代科学の発達する前からあったわけです。江戸時代の日本でも自然界ではありえないような奇形を作り出し珍重していたようですから。。。

最後の方の食肉培養については興味深いです。これからどんどん増えていくであろう世界人口に付随する食糧危機のためにもこういう研究は必要だと思います。
ヒトが今以上の生活水準で生きていくには自然界に負担が掛かり過ぎるわけで、ある程度「自然」から距離を置いて負担を減らすべきなのかもしれませんね。

さんぽさん、コメントありがとうございます。

今の所、肉工場はあまりにもコストが掛かりすぎて実用の目処は全く立ちそうにないようです。

自然の摂理に反するという意味では、相対的に必要となるエネルギー量等も、明らかに不整合な状態になるので実現不可能ではないか?と考えています。

それ以前に、そんな発想自体がどこかおかしいと感じますけどね。。。

  • かわい
  • 2009年06月27日 20:05

なすぽねさん、コメントありがとうございます。

食肉培養についての是非は、一つ前のコメントでも書きましたが、恐らくエネルギー総量等から判断すれば自然に対する負荷はむしろ増加している可能性の方が高いだろう、と予測されます。

現在日本で実施されている、野菜工場についても同じ事が言えるでしょう。

人間の都合だけで物事を考える、という事に限界があり、やはり「共生」「協働」といった概念を軸に追求を深めた方が良いように想いますが、如何でしょうか?

ちなみに、江戸時代の事例に興味があります。良かったら詳しく教えて下さい。

  • かわい
  • 2009年06月27日 20:09

申し訳ありません、どうも僕の方に事実誤認があったようです。まだ現時点ではコストが高いようですね。技術の向上をまだあと数十年は待たなければいけないようで。。。人口爆発には間に合わなそうですね

ところで
>人間の都合だけで物事を考える、という事に限界があり、やはり「共生」「協働」といった概念を軸に追求を深めた方が良いように想いますが、如何でしょうか?

「共生」「協働」という概念を軸にしたときでも「長期的に安定して利益を得よう」という人間の都合でしかない、というのはひねくれた答えでしょうか(笑)
あと、「共生」という言葉自体が広い意味を持ち過ぎているため、ある事実から導かれる意味と別の事実から導かれる意味が異なってしまいます。僕は「共生」という言葉には、お互いに相手を騙してやろう、より多くの利得を相手から得て、自分が相手に与える利得を小さくしよう、という競争の末の妥協案のようなものだと思っています。そのような消耗戦を続けているとお互いに得るものが少なくなってしまうからです。ですがそれでも虎視眈眈と相手を騙してやろうという状況は続いていて、実際にそうして寄生に近い状態に変化したケースがあります(確か『寄生と共生』という本の中に例が出ています)

もちろんそれだけではなく、もっと協力的な事例もありますが、どうしても「共生」という概念を持ち出すと幅が出過ぎて議論の上では扱いにくくなってしまうと感じています。

最後に江戸時代の話ですが、専門ではないのでとりあえず1つだけ。ソメイヨシノは江戸時代に生まれたであろうサクラの1品種ですが、接ぎ木でしか増やすことはできず自然的な方法で増えることができません。ソメイヨシノという種はとても脆弱で、たった一つの樹からのクローン植物であることから病気にも弱く、ほかの種と交雑しなければ子孫を残せないという行き詰まった存在です。

なすぽねさん、返信ありがとうございます。

確かに「共生」という概念の中には、市場に代表されるような騙しあい・駆け引きといった取引関係があり、闘争回避の為の妥協点、といったニュアンスは多分に含まれるものになりますね。するどい考察です!

自然界における適応手法の主戦略は、外敵闘争による淘汰適応、即ち勝ったものだけが生き残る仕組みである事は間違いありませんが、その様な種間闘争の中にもお互いの活力を生み出す為の外圧が生じ、それが変異促進、即ち進化の原動力となっていると考えられます。その様な広義な意味において、お互いに活きる為の外圧を形成しあう関係を協働と表現しても良いのかな、とも思っています。

話題変わって、江戸時代のソメイヨシノの接木の件は耳にしたことがあります。植物の適応戦略は、動物とは異なる多様性を持っていて驚かされる事が多々ありますよね。結構、頻繁に自然状態での異種間接合も発生しているようですし。

今後も、疑問や感想など、ドンドンコメントお願いしますね。また、当ブログは会員制でやり取りを通じての追求を目指していますので、良かったら会員になっていただいて一緒に追求しましょう!
http://www.biological-j.net/bbs/send_mail.php

  • かわい
  • 2009年06月29日 13:34
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