2009年03月21日
花粉症でお悩みの方に

画像はこちらからお借りしました。
神秘的な写真ですが、いろんな花粉の拡大写真です。
そう、すっかり花粉症の季節ですね。花粉症で苦しんでいる人が多いです。私の周りにもくしゃみと涙でゴミ箱がティッシュの山に・・なんていう人が結構います。
厚生労働省の調査では花粉症は国民の約16%と言われていて年々増加傾向。別の調査では約30%が花粉症という報告もあったようです。地域別に見ると関東、東海地方が多く、北海道や沖縄はごく少数。花粉症の約7割はスギ花粉ですが、北海道は殆どスギ花粉が飛散せず、沖縄は杉が全く生息していないからのよう。国別でみると先進国多いです。年齢別でみると子どもよりも成人の方が多いですが、近年では花粉症の低年齢化も起こってきているようです。
原因がなかなか特定されていないのが花粉症の実態ですが、花粉は太古の昔からあるのに、なんで現代になって花粉症がこれだけ広がってきたのでしょう?
実は花粉だけでなく排ガスと結びついているから?
植物が飛ばす花粉が変化してきているから?
杉の植林によって花粉の量が増えた?
など色んな仮説はありますが、今日は免疫から見た花粉症の原因を考えてみたいと思います。
花粉症は一種のアレルギー反応ですが、まず花粉症の仕組みを簡単に解説します。
百聞は一見にしかず、下図を御覧ください。

画像はこちらからお借りしました。
この図で免疫担当細胞はB細胞。リンパ球系の免疫細胞で、その中でも抗体をつくる細胞です。人間の抗体には5種類あってIgM、IgG、IgA、IgE、IgD、となっています。各々役割が違っていますが、花粉に対抗する抗体はIgEになります。B細胞が放出したIgE抗体が肥満細胞に結合しIgEに花粉がくっつくと肥満細胞が活性化しヒスタミンを放出。すると鼻水やくしゃみ、涙がでてくるという流れです。花粉症で出される薬はこのヒスタミンを抑えるものが一般的です。
5種類ある抗体のうちどの抗体を作らせるかを指令するのはヘルパーT細胞になります。ヘルパーT細胞のTh1細胞はB細胞にIgG抗体を作らせ、Th2細胞はB細胞にIgE抗体を作らせます。このTh1細胞とTh2細胞は互いに抑制的に働いていて、どちらか一方の働きが強くなると、もう片方は弱くなるという関係にあります。
また、このTh1細胞とTh2細胞は年齢ごとに変化があり、乳児期にはTh2細胞が優位に働いていて、年をとるにしたがってTh1が優勢になってきます。下図を参照。

画像はこちらからお借りしました。
IgG抗体は主に細菌やウィルスに対抗する抗体ですが、成長するに従って様々な細菌やウィルスに感染する毎に、IgG抗体を作らせるTh1細胞が活性化し、その分Th2細胞の働きが弱くなりバランスされていきます。乳幼児時期には食べ物アレルギーがあっても、3歳頃を境にアレルギーが治る例が多いのはこのためですね。
今ではばい菌に触れないように、ご飯も野菜も虫がつかないようにと、何から何まで衛生的な環境を良しとする風潮が広がってきました。また薬や農薬、保存料などを通して様々な抗生物質が体の中に入り、細菌やウィルスから身を守るTh1の役割が喪失してきました。
その結果Th2細胞が優位に働きアレルギー反応を過敏にしているのかもしれないですね。
長い年月をかけて創られてきた免疫の仕組みが解るほどに、そこに可能性を委ねることができ花粉症も治ってくるのでは、と思う今日この頃です。
- by nannoki
- at 00:30

comments
私の周りで花粉症の人、多いです!
>細菌やウィルスから身を守るTh1の役割が喪失してきました。
その結果Th2細胞が優位に働きアレルギー反応を過敏にしているのかもしれないですね。
この仮説は初めてしりました!
排気ガス等の科学物質だけでなく、清潔すぎる現代の生活も影響していたとは。。。
とても興味深かったです!
衛生的になりすぎると、免疫力が弱まるであろうとは想像できます。
ただ、花粉症について言うと、私のような年齢の者がなっているので、非衛生な環境に育ったので、実感としては衛生的になったことが原因ではないのではないかと思います。人工的に開発された化学物質を使いすぎていることが遠因なのではないかと、感覚的には感じています。沖縄や北海道では、都会に比べ、自然的な要素がまだ多いのではないでしょうか?
最近、特に感じるのは、中国からの黄砂なども、空気汚染となり、花粉症を悪化させるのではないか、とも思います。黄砂の飛来する日、空気に粉っぽい臭いがするのです。残念ながら、科学的根拠はありません。
コメントありがとうございます。
>さんぽさん
花粉症が現代病なのは明らかなので、現代の圧力状況の変化と免疫機能の変化がどのように繋がっているのかがポイントなのかと思いました。その1つとして抗生物質の過剰摂取はひとつあり得る仮説かなと思い紹介させていただきました。
>アヨアン・イゴカーさん
この手の病は先進国特有で、かつ都会に多いということも考えると、人工的に開発された化学物質の影響は、私も本筋ではないかと感じています。特に排ガスと花粉の結びつきが気になっています。アヨアン・イゴカーさんも気付いた内容があれば是非教えてください。
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