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2008年09月10日

酵素が化学反応を触媒するしくみ

分子生物学のことを勉強すると、至るところで「タンパク質」に出くわし、その機能の多様さに驚きを禁じ得ません…「タンパク質の一生・・・・生命活動の裏舞台」を読んで 」より

びんさんの言うとおり、タンパク質って、生物にとって欠かせない様々なはたらき tikara を担っています。
洗剤などでおなじみの分解酵素もその一つ。汚れ m070 を溶かして洗濯物 m234 が真っ白けっけ m034 になる魔法 m030 くらいにしか思っていませんでしたが、今回はそこはもう少し科学的にみてみたいと思います。


今日は、リゾチームという酵素の働きをみながら、酵素タンパク質の持つ“かたち”が、どうやって物質の反応に関わっているのか、紹介します!

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タンパク質は、簡単に言うと、アミノ酸が連なったなが~いヒモが、いろいろな形に折りたたまれることにより、くぼんだり溝ができたりした状態になっているもののことを言います。
とにかく、ぐにゃぐにゃ複雑に折りたたまれているのですが、実はこの“かたち”が、意外にも、タンパク質の働きにとっては重要なようです。


ではさっそくリゾチームをみてみましょう。


唾液や涙に含まれるリゾチームは、細菌細胞壁の多糖鎖を切断し、細菌を破壊する酵素です。
あたかも細菌を溶かしているように見えることから溶菌酵素とも呼ばれています。


リゾチームは、多糖鎖に1分子の水を付加して「加水分解反応」を起こし、糖の結合を切断 m074 します。
純粋な多糖鎖は、何年間水中においても、室温の溶液中では活性化エネルギーが不十分なため、ほとんど加水分解されませんが、酵素があれば、一発で切断 m074 できます!!!


さて、どうやって切断 m074 m073 するのでしょうか?


m219 ぴたりとはまる溝がある


まず、水分子の衝突によって2つの糖の間の結合を切るには、多糖分子を「遷移状態」(化学反応の過程で、最もエネルギーが高い状態)にして、結合の周辺の原子の配置や電子の分布状態を変化させる必要があります。


リゾチームの表面には、「活性部位」と呼ばれる結合部位があり、この部分が反応を起こさせる基質分子の凹凸とぴったりあうようになっています。
リゾチームの基質は重合体なので、その活性部位は長い溝になっています。


m219 みぞにはまったところでかたちをかえる


このリゾチームの溝が、細菌細胞壁の多糖鎖を捕え、切断 m074 すべき結合の両側にある糖残帰のうちの1つを、本来の最も安定な形から、なんと変形 m053 させてしまうのです!!!
(どうやってゆがめるのか、そのしくみはまだ勉強中 m061 です。)


m219 みぞのなかで、化学反応の連鎖をおこす


そして、ゆがめられた糖の炭素原子が、リゾチームの活性部位にある負電荷を帯びたアミノ酸=アスパラギン酸と反応することで、この糖-糖結合を切断 m074 してしまいます。
ぶちっと切れた m074 糖は、このアスパラギン酸と共有結合したまま残りますが、今度は、同じくリゾチームの活性部位にある負電荷を帯びたアミノ酸=グルタミン酸によって、水分子が糖の炭素原子と反応し、アスパラギン酸との共有結合に取って代わります。


これで、加水分解の完了です。切断 m074 された糖鎖は、リゾチームから遊離します。


多糖鎖が酵素の表面に結合してから、切断された多糖鎖が離れていくまで、酵素がない場合の何百倍もの速度で、糖の加水分解は成し遂げられます。
溝の中でいくつかの化学反応を経たものの、終わってみると、酵素はまた最初の状態に戻り、次の反応サイクルに備えて元のかたちに戻っているところも、面白いですよね。


こうして、酵素タンパク質のはたらきをみると、酵素の活性部位は、反応が起こるように反応物を正しく配置することができる鋳型 m295 、あるいは型枠 m296 として働いているように思えました。
(ぴたっとはまらないことには、タンパク質はうまくはたらかないのです。)
同じように、糖の分解における全ての触媒作用が終わったとき、また元の形に戻るようなしくみになっているところが、うまくできているなぁ~ Rolling Eyes と感心したのでした。

Essential細胞生物学」南江堂出版 を参考にこの記事を書きました。

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comments

糖鎖の接合部をねじって形を変えると、反応しやすくなるというのが味噌ですね。

分子は形がゆがむと、電位に偏りが生まれて、部分的にプラスやマイナスの電気を帯びます。

そこが他の分子の電気を帯びているところと反応しやすくなるんですよね。

  • のだおじさん
  • 2008年09月13日 21:32

のだおじさん♪コメントありがとうございます!

>分子は形がゆがむと、電位に偏りが生まれて、部分的にプラスやマイナスの電気を帯びます。
>そこが他の分子の電気を帯びているところと反応しやすくなるんですよね。

その通りなんです~!!!
酵素の活性部位にあるアミノ酸は、そうやって反応しているようです。
あ、詳しくはまだ勉強中ですけど(^^;

調べるにつれ、電位とか何とか細かい話になっていくので、ちょっとずつ勉強しながら理解を深めていきます!

  • zakky
  • 2008年09月15日 01:57
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