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2007年11月28日

精子と変異(仮説)

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http://www.gizmodo.jp/2007/03/post_1181.html


前回までの記事で、精子には中心体があり、卵子には中心体がないという記事がありました Shocked
今回はさらに突っ込んで、


中心体が精子由来なのは何を意味するのか?

を考えてみましょう m003


その前に、いつものやつお願いします m026
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中心体が精子由来なのは何を意味するのかを展開する前に、改めて『中心体って何?』を詳しく見てみることにします。

●中心体って何?
・中心体の主な役割は、細胞分裂(有糸分裂)時に精密な細胞分裂と、染色体を正確に複製するための分裂装置としての機能があります。さらに、鞭毛の動きをコントロールする等、司令塔の役割を担っています。


・中心体は、RNAとタンパク質の複合体である、RNP(リボ核酸タンパク質)という物質で構成されています。


・RNPに含まれるRNAの主な特徴は以下 m118 m118 m118
m121 加水分解する=水に溶けやすい
m122 反応を促進しやすい=酵素作用
m123 逆転写できる=RNAからDNAに遺伝情報を転写できる(RNAワールド)
m124 作りやすい=実験室で人工的につくれる(DNAは作れない)



RNAは、DNAが2本鎖なのに対して、ほとんどが1本鎖で存在しています。また、反応性が高いことから、鎖の切断や結合の柔軟性を持っています。


別の見方をすれば、DNAが安定性が高い構造をしているのに対して、RNAは変異性が高い構造をしており、RNAを含むRNPも同様に変異性が高い構造と言えます。


以上から、精子とは、『中心体(RNA)→変異性を組み込んだ配偶子』ということができます。逆に中心体を持たない卵子は、変異性を避けて安定性に特化した配偶子と捉えることができます。


精卵分化の本質はまさにここにあるのです m040

そうだとすれば、次に考えられることは、中心体を持つ精子には、通常のDNA情報以外に何らかの情報を伝達する仕組みがあるのではないか?ということです m049


そこで、前回の劇場では以下のような仮説が提示されました m026


●外圧変化⇒変異を伝達するシステム(仮説)


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哺乳類のオスの体細胞には抗原タンパク質(HY抗原)という物質があり、さらに精嚢と精巣を結ぶ輸精管の途中には、抗原物質?を精子に浴びせるシャワー機能があることがわかっています m057


これらから考えられることは、体細胞で外圧変化(大気etc)の異変をキャッチして、何らかのパスを経由して、精子に伝達するシステムを哺乳類のオスが持っているということ m053


仮説ですが、オスの体細胞でキャッチした外圧変化を精子(中心体)へと伝達し、通常のDNA情報とは異なる変異情報を継承、もしくは、変異情報を通常のDNAに転写して、遺伝的に継承していく機能が精子(中心体)にはあるのではないかと考えられるのです m026   

中心体が組み替わりやすいRNAで構成されていることも考慮すると、十分ありえる仮説です m005
(DNAは安定構造なので、シャワーを浴びても組み替わることがない。)


さらに、上記の仮説を用いれば、数々の謎の答えに迫ることができそうです Rolling Eyes
いまだダーウィン初め、誰にも答えがだせていない生物進化史上最大の謎「カンブリア大爆発 m034 もその一つです Shocked


というのも、生物学会でも有力な説に、進化は偶然の産物(突然変異)で起こるというのがあるのですが、もしそうであるなら、生物の歴史を長いスパンでみれば、種の発生率は平均化していくはずです m162

しかし、事実は異なっていて、前述のカンブリア大爆発などは、たかだか800万年~1000万年の短いスパンの間に、それまで数十種だった生物の数が一気に1万種まで大量発生してます Shocked


突然変異がたまたま起こるのであるならば、カンブリア大爆発の種の大量発生は、確率的におかしく、説明がつかない・・・ Crying or Very Sad


だとすれば、、変異は偶然に起こるのではなく外圧に規定されている と考える方が自然です m051


HY抗原は、現在のところ、哺乳類のオスにしかみられない物質ではありますが、原初動物にも哺乳類ほど高度化されていないまでも、外圧の変異情報を伝達するなんらかのシステムが備わっていると捉えることができるのではないでしょうか m052


実際、ネットでいろいろ検索してみたら、中心体の研究に詳しいお茶の水女子大学の根本心一氏が、ヒトデ精子中心体に核ゲノムとは異なる新規DNAの存在を発見したとの報告もありました Razz


まだまだ、追求が必要な部分を残しますが、だからこそ、生物史は奥が深い と言えますm050


最近では、本屋さん m165 で生物専門書を買ったり、読み漁る日々を送っているやっさんがお送りしました m042


次回は、オス・メス躯体分化についての記事がUPされる予定です。お楽しみに~ m030

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comments

この図すごいですね!!
分かりやすいです。

オスメス分化の秘密を知れば知るほど、オスとメスって違うんだなって実感。
でも、どちらも必要だし、そうやって分化することで適応してきたんだって思うと、尊いものだなって思います☆

  • さんぽ☆
  • 2007年12月01日 04:13

非常に分かりやすい図ですね。何点か、お聞きしたいことがあります。調べたのですが分からないところがありました。

1】HY抗原たんぱく質とは
・体細胞表面(たぶん細胞膜)にあるようですが、分かりませんでした。性分化の段階で、Y遺伝子上にしかないSRY遺伝子の指令で作られるようですが・・・
男の臓器を女性の移植すると拒絶反応がおきます。それは、このHY抗原の仕業のようですが、どうも、どこにあってどのような作用をするものなのか?わかりませんでした。弱い拒絶反応はあるようですが、どうなんでしょうか?

2】抗原とはそもそも、外来の毒。性分化の時に、なぜ、抗原を放出する必要があるのだろうか?HY抗原が放出されるとオスのメス化を阻害するものらしいです。X遺伝子から、これは作られませんのでそのままメスとなるらしいです。なぜ、毒により、男性化を進めることになるのでしょうか?

3】精子の先体の表面には抗原が一杯ついている?この役目は?

4】精子が作られるまでの過程で、どこで、外来の情報が伝わるのか?
免疫機能との関係を調べていましたが、体内に細菌やウイルスなどの抗原が取り込まれたときに、発熱し、後天性免疫機能によって抗原抗体反応が促進され、抗体が作られ、病気が完治します。その反応の記憶が、精子生成時のどこかで、精母細胞や精原細胞、精細胞、精子に転写されるのでしょう。
精細管の中で精子が作られるとき、なんらかの形で、精子の中心体や先体を抗原にさらし、その転写(抗体情報)を精子の中心体や先体からY遺伝子上のSRY遺伝子へと伝達して、性分化のときにHY抗原を作らせるという機能をもつようです。しかし、ここの機能は詳しくは分からず、推測の域を脱しえません。ここがどうなっているのか?また、免疫機能の記憶がどのように精細胞に転写されるのか?追求課題でありますが・・・

5】細胞膜上にある膜タンパク質を通じてどのように細胞に取り込まれるのか?体細胞の情報が、精細胞に伝わるとは、考えにくいので、免疫機能の血液から伝わると考えたほうが妥当か?

6】解明の糸口
こんな研究からも情報が得られると思います。
・哺乳類の成体での、性転換は可能か?その場合のHY抗原とはどうなるのか?細胞そのものが違えばその転換は難しい?
・内分泌撹乱物質と精子半減のメカニズムより、抗原情報が、精子に転写されているのでは?そのメカニズムは?
・男性不妊症のメカニズム。抗精子抗体(anti-sperm antibody :ASA:精子に対する抗体で、精子を死滅させたり卵子との受精を妨げたりすることで免疫性不妊の原因となるもの。ASAは精子の表面に多数ある抗原を認識している抗体)の研究より、何を誤認してしまっているのだろうか?自己免疫疾患の一部のように思えますが、この抗原抗体反応は、何を意味するものなのだろうか?が解明されると、分かるきがします。

今後も、調査を継続しますが、外来の情報(圧力)をどのようにして、精子に転写してゆくのか?が解明されると、変異体としてのオスの存在があきらかになるのではないでしょうか?

  • こん
  • 2007年12月04日 14:33
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