統合サイト るいネット
RANKING
ブログランキング・人気ブログランキングへ にほんブログ村 科学ブログへ
NEW ENTRIES
ARCHIVES


2006年10月12日

恒温機能の獲得

さて、寒冷地に逃げ込んだ初期哺乳類は、これまで『胎内保育』→『土に潜る』→『肺呼吸』と哺乳類になるための機能を獲得してきたわけですが、彼らは氷河期のさらなる寒冷化に適応すべく、『恒温機能』を獲得していきます。





氷河期イメージ(出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 リンク





今日は、恒温機能獲得への道のりのお話です。

初期哺乳類は、体毛、ヒゲ、汗腺機能、汗腺を通した授乳機能を獲得していたことが化石から解っており、これらのことから未発達ながら恒温機能を獲得していたと考えられています。




上のイメージは化石から汗腺が見つかったエステンメノスクスくん(出展:「古世界の住人」 リンク



恒温機能とは(参考:リンク)・・・



体内の熱の産出と放散とを調節することによって『体温を一定に保つ機能』のことです。恒温動物は、具体的に以下のような方法で体温を調節しています。

 

★体温を上げるもの 

・毛を立てる(身体の回りに空気の層を作り、伝熱を抑える。衣服と同じ効果)

・身震い(筋肉の摩擦熱による)

・ 脂肪の燃焼

・血管の収縮(末端は冷えてしまうが、重要な臓器に血液を集中し、保温する効果がある。また、しもやけの原因)



★体温を下げるもの

・発汗(気化熱による)

・血管の拡張



全体に見渡すと、体温を上げるための方法の方が、体温を下げるための方法より多いですね。それもそのはず。さらなる寒冷化に適応するための機能だからです!



さらに上記の体温を上げる方法をみると、

☆毛をたてる→体毛の獲得

☆脂肪の燃焼→皮下脂肪の獲得

☆血管の収縮→心肺機能の発達

が必要だったことがわかります。



つまり、寒冷適応のために獲得した機能が下敷きになって、恒温機能が獲得されていくんですね~。

進化って不思議・・・  。



さらに、さらに!!!!!

体温を維持するためには常に大量のエネルギーが必要だったのですが、寒冷化適応のために逃げ込んだ土中には豊富な食料があったんです☆(ミミズなどの虫や木の根など)



これらすべての条件が整い、初期哺乳類は恒温機能を獲得し、徐々にその機能を高度化していったと考えられています。

そしてまたこの恒温機能がさらなる高度な胎生(胎盤の獲得など)を可能にしていったんです! 



~本日のまとめ~

寒冷地に逃げ込んだ初期哺乳類は、土に潜り、肺呼吸を獲得したものの、さらなる寒冷化という逆境の中で、今まで得た機能を下敷きにして恒温機能を獲得し、現代の哺乳類に続く諸機能を完成させていったのでした。


 


ブログランキング・人気ブログランキングへ
 

にほんブログ村 科学ブログへ
 




次回は「哺乳類への進化 番外編」です。お楽しみに~  !!

本日特別参加させていただいた よしま でした☆


trackbacks

trackbackURL:

comments

恒温機能の獲得過程、とても分かりやすかったです!
しかし、あの写真の怪獣みたいなの・・・あれも哺乳類なんですか?ちょっと怖いですね(^^;

ところで、
>そしてまたこの恒温機能がさらなる高度な胎生(胎盤の獲得など)を可能にしていったんです!
と書いてありますが、恒温機能を獲得してから、胎生になったということですか?
恒温機能がなくても胎生の生物(爬虫類とか)もいると思うんですが・・・どうなんでしょう?

本当に進化の世界は奥深いですね!

  • 春風
  • 2006年10月13日 15:37

>春風さん

こんばんわ、はじめまして(^ー^)ノ
コメントありがとうございます~☆
確かにあのイラスト、ちょっと怖い(キモカワイイ?)ですね・・(笑

さて、ご質問にお答えします。

>恒温機能を獲得してから、胎生になったということですか?

おっしゃられるとおり、サメや一部爬虫類も胎生のものがいるようなので、変温でも胎生は可能です。
しかし、寒冷地において恒温(体内を常に同じ状態に保てる)ということは、胎内保育においてかなり有利であったことは想像に難くありません。

また、卵胎生から胎生への進化といってもさまざまな中間段階のようなものがあるようです。(子宮がない胎生だったり・・etc.)
原哺乳類が胎盤を獲得して今の哺乳類と同じような繁殖形態に近づいたのは約1億7千年前と考えられています。

それまでいろんな段階があったのでしょうね。
もちろん進化(機能の高度化)とは一度で完成するものではなく、同時進行的な側面はぬぐえないのですが、あえて初期哺乳類の機能獲得の順番を考えると

(初期)胎生機能の獲得(まず寒冷地適応するために生殖状況を改善しなければならない)

完全なる肺呼吸機能の獲得(心肺機能強化。皮膚呼吸をやめて代わりに毛穴や皮下脂肪を蓄える)

恒温機能の獲得(及び汗せんの発達)

授乳機能(初期は栄養のある汗をなめさせていた)の獲得(2億5000年前)

胎盤の獲得(胎生の完成 1億7000年前)

といった流れになるのではないでしょうか?

ということで本文の方にも
>恒温機能がさらなる高度な胎生(胎盤の獲得など)を可能にしていったんです!
という書き方をさせていただきました。

他の方も、ご意見、ツッコミお待ちしています(^^;

  • よしま
  • 2006年10月13日 22:44

よしまさん、お返事ありがとうございます☆

なるほどー、そういう流れになっていたんですね!

哺乳類の進化って、寒冷適応が一番重要な課題だったんだな-というのが、進化の流れを見てもはっきりとわかりますね。

つまり、寒冷に適応せざるを得なかった=弱者であった、ということですね。

哺乳類にはまだまだ不思議がありそう、これからも楽しみです☆(^-^)

  • 春風
  • 2006年10月14日 23:26
comment form
comment form